凍てついた樹々に芽吹く命 儚き鼓動は木霊する叫びに消え堕ち その目開く事無く翼持ち 生まれた命は蒼穹を夢見て幾度無く羽ばたき挑むが 飛ぶ事は叶わず見上げる景色は 広くも狭く手を伸ばせばと届きそうで届かない羽ばたけよ 翼の子 何度堕ちようとも冷たく蔽う樹々に阻まれていたとしても望んだ蒼 果てない蒼穹 すぐそこにさあ お前が掴み取る光を共に行こう片翼では飛べぬなら 僕の翼を貸そう降り積もる雪に遮られ 視界は翳み行き吹雪く冷たい礫が僕らの身を震わせたやがて空は雲で覆われ光を失い閉ざされる暗い檻に僕らは目を閉じる嗚呼 どうしてこんな処に生まれた?光さえ失って どう生きればいいのか…迷い子よ 生きるならその翼を広げ 飛び立てよ雲の彼方の蒼穹を目指して今はまだ弱く 飛べぬ翼だとしてもいつの日かあの蒼に届く時が来る筈さあ 一人では飛べぬなら 僕の翼を貸そう泡沫の命よ さあ共に飛び立たん背に負いし白き翼広げ 蒼穹の地へ羽ばたけよ翼の子 次こそは必ずさあ お前が掴み取る光を共に行こう片翼では飛べぬなら 僕の翼を貸そう二人ならば飛べる筈 さあ今飛び立とう